女子高生はどうやって”アイドル”になっていくのか。

ある女子高生アイドルの活動を30代サラリーマンが追います。

JK,DREAM

女子高生成長記録

まゆ、高校1年生

池袋、夜19時。

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日本中が某ポケットのモンスターを探しにスマホ片手に街に繰り出していた夜。僕は池袋から10分ほど歩いたとある小さなビルにいた。

デビューを目前に控えた、女子高生アイドルグループの練習を見学させてもらえることになっていたからだ。 

 

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そのビルには幾つも防音設備が整っているであろうレンタルルームがあり、その一つ一つで若者がダンスや演劇の練習をしているという。ドアの隙間から部屋の中の様子が見えるのだが、一心不乱に何かに取り組む人たちが見える。音が全く聞こえないから、中で何やっているのかわからないのだけど。

 

こういう場所自体、僕のこれまでの人生では馴染みがほとんどないから、本当は一つ一つの部屋を訪ねて話を聞きたいところなのだけどそうもいかない。

 

僕は案内されるがまま、ある部屋を訪ねた。そこでは、二人の少女がダンスの練習をしていた。

女子高生のダンス練習風景

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アップテンポの激しい、いかにもアイドル、というようなBGMに合わせてダンス練習をしている。その横では、ダンスのトレーナー や、プロデュースに関わる運営サイドが見守る。

 

僕は正直、このダンスがうまいのかどうか、分からない。彼女たちは一つ一つの動作を鏡を見ながら確認し、真剣な眼差しで練習している。

 

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 かと思えば、ふざけあったり、

 

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練習しているところをカメラで収めようとすると変顔を決めてきたりする。まあ、照れ隠しなのかもしれないけれど。

 

僕は、アイドルというのは結構な体育会系のノリで、女子たちが汗と涙を流しながら悲壮感のある練習をしているものだと勝手に思っていた。

 

まだ若い女の子たちが人前に立ってパフォーマンスを行い、拍手喝采をあびるのだ。並大抵の神経じゃ無理だと思うし、プレッシャーに耐えるためにも、舞台裏では泥臭い努力を重ねているものなのだと思っていた。

 

ところが、彼女たちの練習風景を見ているとそこまでの悲壮感はまだない。自分たちが楽しくて、自分たちが好きでやっていて、目指しているその先の事が楽しみで仕方ない、というキラキラ感すら感じた。

 

まだデビュー前だからなのかもしれないし、他のアイドルの練習を見たことがあるわけじゃないけど、その様子が個人的にはちょっと新鮮な驚きだった。

 

”まゆ”に話を聞いてみた。

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練習終わりに、ファミレスで彼女たちの話を聞いてみた。まずは”まゆ”だ。

 

彼女はまだ高校1年生。ついこないだまで中学生だった女の子だ。

 

アイドルを目指していたわけでもなく、原宿でスカウトされるまで、本当にどこにでもいる普通の女の子だった。

 

自分がアイドルになるとは思ったこともなかったが、アイドル自体は小学校の頃から憧れている存在だった。

 

彼女が好きだったのはAKBやPerfume。DVDやCDを買って、家で何度も見たり、クラスの友達と一緒に踊ったりして遊んでいたそうだ。ダンスクラブにも所属していたが、それはあくまで趣味の範囲をでないものだった。

 

そして今現在、彼女が本気で憧れているのはモデルの藤田ニコルだという。「個性的で原宿的な可愛さ」が好きなんだそうだ。藤田ニコルが着ている服をチェックし、彼女の言動を追いかけているそうだ。

 

モデルやアイドルは彼女にとって「可愛くて真似したくなったり応援したくなる存在」。そして彼女は、応援する側の一人の少女に過ぎなかった。

 

そして、今度は自分が「憧れられる存在」に転化する。「私が憧れていたように、同世代の女の子に見て欲しい。憧れられる存在になりたい」と彼女。

 

そしてそんな彼女たちのデビューライブが8月14日に新宿で行われる。

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